追悼に必要な被害者と加害者の立場
終戦記念日に欠けている視点 終戦記念日の戦没者追悼式における安倍首相の式辞を聞きながら、もっぱら被害者の立場から戦争を考える習性から抜け出せていないことを残念に思っています。国民の多くは自分たちは戦争の被害者だと思っています。国家となると、日本はアジア諸国などに対する加害者です。政治的指導者がそのことを直視しないことは問題です。...
View Article首相3選でも日銀総裁を道ずれにするな
すさまじい黒田総裁に対する批判 自民党総裁の任期が3期9年まで延長される可能性が高まっています。安倍1強政権だし、自民党幹事長に就任した二階氏は首相の意向を熟知したうえで幹事長を引き受けています。オバマ米大統領は2期8年(3選禁止)だし、メルケル独首相も2005年からもう10年以上もトップの座を保っています。...
View Article旧台湾人の蓮舫氏を担ぐ民進党の不可解
「蓮舫リスク」に鈍感すぎる 9月15日に投開票の民進党の代表選に、台湾国籍から帰化したとされる蓮舫氏が出馬し、前原氏と戦う展開になっています。現在、きちんと日本国籍を取得しているならば、政治家になろうと、野党第一党の代表を目指そうと、さらに将来、首相の座を目標にしようと、法的には何の問題はありません。...
View Article安倍政権の国家管理経済が招く危機
3年連続で100兆円の予算要求 来年度予算編成に向けた各省庁の概算要求が締め切られ、合計すると3年連続で100兆円を超えました。政治家も官僚も財政資金は自分たちの財布と同じと思っているのでしょう。財政危機は人ごとのようで、気楽なものです。国家予算は膨張するばかり、日銀も膨張するばかりで、巨大化する国家管理型経済に市場経済は生気を失っています。...
View Article北方領土返還の障害はロシアの軍事基地
本音は返還より極東開発の推進 安倍首相とプーチン大統領の首脳会談があり、首相は「北方領土問題で進展へ手応えがあった。具体的に進めていく道筋が見えてきた」と語りました。大統領も領土問題で「我々はきっと問題を解決する」など、一見、期待が持てそうな雰囲気ですね。領土問題はこれまでずっと、動きそうで動かない、動かないのに動きそうな演出だけはしきりの、繰り返しでした。...
View Article蓮舫氏の国籍に対する大手紙の報道姿勢
ネットを黙殺できず後追い 民進党の代表選に出馬している蓮舫氏が日本と台湾の二重国籍を持っているのではないか。この疑惑を言論プラットフォームの「アゴラ」が舞台になって、元経産省官僚らがもう2週間以上、連日、次々に疑問点を発掘し、追及を続けてきました。大手各紙は「ネットで騒いでいるにすぎない。いずれ下火になる」くらいに思ってきたのではないでしょうか。...
View Article日銀の目標は国会議決なきインフレ税
戻るに戻れない異次元緩和 黒田日銀総裁の顔つきに最近、疲労の色が増し、別人のようでもあります。デフ レ脱却のためと称して突っ込んだ異次元緩和から引き返せず、「総括的検証」からでてきたのは「長短金利操作付き量的・質的金融緩和の導入。長期化を視野」 です。思いつく限りの政策を難解な言葉で、テーブルの上にすべて並べたてた感じです。 「短期金利はマイナス、長期金利はゼロ」が新政策の目標です。預貯金の金利...
View Article検索ワードに陶酔する安倍政治
政治部にIT記者を配属せよ 安倍首相の支持率の高さを支えている秘密の一つは、ネット戦略にあるようですね。臨時国会の冒頭における所信表明演説を聞くと、ネット検索でヒットしたり、話題になりそうなスローガン、言い回しが続出しています。とにかく受けはよさそうで、勇ましい誓いが次々に登場しました。政策の事後検証なんかどうでもいいというスタイルですね。...
View Article村上春樹がノーベル賞を取れない重大な理由
イスラエル批判が尾を引く? 今年も村上春樹がノーベル文学賞の受賞を逃しました。畑違いの歌手ボブ・ディランが受賞し、村上ファンは絶句し、ディランのファンは狂喜しました。私には「村上春樹の受賞をいつまでも期待していても無理だよ」というメッセージのように聞こえます。ノーベル財団、委員会にはその気がないのではないかと思います。...
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