音楽教室の演奏から著作権使用料を取る粗雑な議論
実態を踏まえず新たな標的に 私は音楽教室に通い、週一回(30分)のピアノのレッスンを受けています。年間50回ほどで、月謝は1万円強です。都内、近郊に40教室を持ち、ヤマハピアノとも提携している中堅の教室です。もう数年にな
View Article五輪汚職を反省し札幌冬季大会の誘致を断念せよ
事件の検証に後ろ向きのJOC・都 東京地検特捜部は東京五輪を巡る汚職事件の捜査を事実上終結しました。今後、法廷での裁きに舞台が移るにしても、JOC(日本オリンピック委員会)、東京都は汚職を生んだ五輪の運営体制、組織の総点
View Article東大卒議員と世襲制が日本政治と日本を滅ぼす
新しい新本主義より新しい政治を 葉梨康弘法相が「死刑のハンコ」発言、「法相は票とお金に縁がない」発言で、辞任に追い込まれました。失言ではなく、本音、暴言でしょう。山際経済再生相に次ぐ2人目の辞任です。「閣僚辞任ドミノ」で
View ArticleNHK岩田明子記者による「安倍晋三秘録」に注文する
陰陽を書かず陽ばかり強調 安倍首相に食い込んだNHKのエース記者で、数々のスクープを報道した岩田明子記者(編集委員)の「安倍晋三秘録」(月刊文春)は興味深い。まだ3回目で、最終的には10回以上の連載となるはずです。 いづ
View Article閣僚のドミノ辞任は異常事態でなく「常態化事態」
政治ジャーナリズムの覚醒を求める 1か月で3人の閣僚が辞任し、後任の総務相にも「政治とカネ」の問題が指摘され、さらに岸田首相には「宛名のない領収書」疑惑が浮上しています。こうしたドミノ倒し現象は、自民党政治の異常事態では
View Article汚職に続く「官製談合」で札幌冬季五輪はもう絶望的
電通と組織委の機能停止で準備不能 東京五輪の贈収賄汚職で区切りがつくかと思っていたら、大会事業の受注を巡る入札談合が発覚し、大会組織委員会までが関与した官製談合事件の疑いが浮上しています。来年に決める冬季五輪開催地(20
View Article日経新聞に溢れる企業広告は読者無視で紙の浪費
紙離れを自ら招く新聞経営の暴走 30日(水曜日)の日経新聞が分厚く、どっしりと48頁もありました。ページをめくっていくと、「ひどい。なんだこれで新聞といえるのか」と絶句に次ぐ絶句です。企業から広告費、協賛金、参加費、会費
View Articleジャーナリズムと無縁の会長が6代続くNHK人事は異常
報道をコントロールしたい政治的思惑 NHKの経営委員会が日銀元理事の稲葉延雄氏(72)を次期会長に任命(23年1月就任)することを決めました。企業経営者だった外部人材がこれで6人連続で会長に就任するのは異常です。政権側も
View Article米中経済の逆転阻止にはドル高・元安も効果がある
ドル高容認の背景には対中政策もある 日銀ウォッチャーの加藤出氏(東短リサーチ)が最近書いたの記事の中で、2090年代のルービン米財務長官の「強いドルは米国の国益にかなう」との政策理念を想起しています。「強い通貨」は「対外
View Article日銀総裁がどう弁解しても異次元緩和は転換点
黒田氏の起用が誤りの始まり 日銀は20日、事実上の金利引き上げ(長期金利の上限幅を0.5%に変更)に迫られました。黒田総裁は不可解な説明を繰り返しています。今回も「市場機能の改善が目的で、利上げではない」というではありま
View Article財政危機なのに日本政治の根拠なき楽観論
財政監視の独立機関の設置が必要 政府が決めた来年度予算案は総額114.3兆円、11年連続で過去最大を更新しました。財政赤字がこれも過去最大を更新、そんなことにはおかまいなしに、財政膨張策をとり続けているのは信じ難いことで
View Article「首相の任命責任」を問う朝日新聞に具体案なし
メディアも識者もわめくだけ 秋葉復興相が公職選挙法違反などの疑惑を指摘され、岸田首相に辞表を提出、更迭されました。閣僚の辞任は10月以降、4人目で、首相が任命した閣僚19人中4人を数えます。民間会社なら役員が4人も続けて
View Article新刊「アベノミクス論」が示す岩波新書の質的低下
経済理論を欠くドキュメンタリー 今年最も重要な経済政策は、アベノミクスの主軸であった異次元、大規模金融緩和からの転換です。それを担う日銀の新総裁(4月就任)の人選を岸田政権は年明けから急ぎます。 出口に至る複雑な方程式を
View Article海上自衛隊司令官だった海将が明かす日本防衛の弱点
戦うつもりなどなかった自衛隊 毎年5兆円だった防衛予算が来年度、一気に6.8兆円(26%増)に増え、さらに5年間で43兆円を計上、単年度ではGDP比2%まで引き上げることになりました。安全保障面の国際情勢が急速に悪化して
View Article新聞・テレビ報道がつまらなくなってきたのには訳がある
ニュースの発掘力が低下 新型コロナの感染が始まってから丸3年になり、第8波が進行しています。感染拡大に反比例するかのように、マスメディアの報道、特に新聞報道がこの3年で急につまらなくなってきたように思います。 以前から指
View Article中国の経済減速を心配する日本メディアに落胆する
中国報道に必要な総合的視点 「中国人口減61年ぶり」「経済成長率は2.9%に失速」など中国経済の不振をメディアは大々的に報道しています。私は中国経済の減速、人口減少は歓迎すべき変化と考えているのに、メディアは「経済回復に
View Article何から何まで手を出す首相の施政方針は間違い
財源が不足なのに手を広げすぎ そんなに何から何まで、国ができるのだろうか。そんなにたくさんの政策を背負いこむ財源はあるのだろうか。国でできないことも多いのに、できると錯覚する。国でできることがあっても、財源が足りない。岸
View Article異次元緩和の修正を迫る「異次元」の日銀包囲網
黒田総裁にとってのサプライズ これほど次々に異次元金融緩和政策の転換を迫る声に包囲されるとは、黒田日銀総裁は予想していなかったに違いありません。市場に数々の「サプライズ」を与えてきた黒田氏にとって、今回の流れはご自身にと
View Article総理秘書官の更迭にみる官僚たちの荒涼たる風景
絶句する質の劣化が次々と噴出 首相を支えるべき荒井勝喜・秘書官が差別発言をして、更迭されました。機微に触れる差別問題に対するあまりにも無神経な表現といい、政権の中枢にいながら、「言っていいことと、言ってはいけないこと」の
View Article日銀総裁人事でまた大誤報をやった日経の焦り
再三「雨宮副総裁の昇格」の失態 異次元緩和政策の転換がかかった日銀新総裁に植田和男氏(元・東大教授)が就任することが決まりました。事前の予想に全く挙がっていなかった金融政策の代表的学者で、サプライズ人事となりました。 岸
View Article