過剰な延命治療には歯止めが必要
安楽死も法的な整備を 毎日、新聞の死亡記事のコーナーに目をやり、どんな人が何の病気で何歳で亡くなられたかを読んでいます。自分については、人生の終末期はまだ先だろうと、考えていました。それが最近、私の周辺で同程度の年齢で亡くなるか、癌にかかる友人が増えています。それも1年で計10人近くとなると、終末期医療に対する考え方を整理しておこうという気になってきました。...
View Articleデジタル・ネット化時代で巨悪は眠れず
影が薄くなった検察 森友学園、加計学園、文書改ざんの騒ぎが下火になったと思ったら、今度は東京医科大学、ボクシング協会、学生スポーツの処理のまずさで躓いた日本大学と、トップの責任が追及される不祥事が次々と表面化しています。その前には民間企業のデータねつ造事件が相次いで発覚しました。...
View Article総裁候補も派閥会長も皆世襲の異様
首相官邸サイトより:編集部 江戸時代と同じ藩政政治か 9月の自民党総裁選は安倍首相と石破・元幹事長の一騎打ちで固りました。首相は祖父が岸信介、父が安倍慎太郎氏の政治家一族としてあまりに有名です。石破氏は父が自治大臣、鳥取県知事を務めた世襲議員です。野田氏が紅一点で出馬していたら、この場合も祖父が建設相でした。...
View Article猛暑でジャーナリズムも脳死した夏
異常気象でニュースが埋まる 連日、テレビや新聞は異常気象の報道に集中し、政治、経済、国際問題は片隅に追いやられてきました。自民党総裁選挙が近づき、安倍政権は下げ止まりかけた支持率に影響を与える政治、経済報道が少なくほっとしていたでしょう。...
View Article甲子園球児の酷使を招く朝日新聞
販売部数より投手寿命の尊重を 今夏の甲子園の高校野球は第100回に当たり、過酷な高校野球のやり方を考え直す節目の年でした。無名に近い金足農(秋田)が決勝に進み、大会ナンバーワンの吉田投手が一人でマウンドを背負い、最後は体力の限界から降板した場面は、そのことを訴えています。 準決勝までの5試合をすべて完投、地方大会も含めれば10試合を1人で投げ抜き決勝に臨んだ吉田投手(NHKニュースより:編集部)...
View Articleトランプ氏の政治ショーの扱いに節度を
北朝鮮の非核化もポーズか 日本のメディアまでが、トランプ米大統領の支持率目当てのショーに振り回されるべきではありません。テレビの放映時間も新聞の紙面も無駄が多いのでは。米朝関係の分析は専門家任せにするとして、トランプ氏の宣伝にいいように使われているメディアの姿を考えてみました。...
View Article老人病院は寝たきり老人の姥捨て山
藤掛病院と大口病院の共通点 岐阜市の老人病院でエアコンの故障による熱中症で5人、それに先立ち、横浜の老人病院では看護師による毒物点滴で複数の死者がでています。亡くなられたのはいづれも80歳代の寝たきりの患者です。共通点があるとすれば、老人病院が「寝たきり老人の姥捨て山」と化している疑いです。 NHKニュースより:編集部...
View Article「姥捨て山になる老人病院批判」に反響
延命治療を拒否なら生前に言う 「老人病院は寝たきり老人の姥捨て山」(8月30日)というタイトルでブログを書いたところ、多くのアクセスがあり、医師とおっしゃる方からのコメントも寄せられました。寝たきり老人になった時の最期の難しさを痛感し、傾聴すべき点もありました。ブログに接した方がコメントまでフォローすることは少ないでしょうから、続報として主張を紹介しましょう。...
View Article五輪向けサマータイムは結局、廃案か
日本中心の軽率な思い付き 2020年夏の東京五輪向けに、安倍首相が自民党に指示したサマータイムの導入検討は、無理が多く、撤回されると考えたほうがいいでしょう。この夏の猛暑に驚いた森大会組織委員会(IOC)会長と安倍首相がだれかの思い付きに乗せられたのでしょう。「面白いそうだ」というスローガンに飛びつき、関係部署に指示を出したがる安倍政権の軽率さによるのでしょうか。 首相官邸サイトより:編集部...
View Article災害時も略奪が起きない日本の姿を海外に発信せよ
日本を知らす機会を逃すな 北海道の大地震、全道停電のニュースを見て、米国での勤務が長かった知人がコメントを寄せてきました。「全く略奪が起こっていない。略奪どころか店員が一人一人にペットボトルの水を手渡している。これこそ日本が世界に誇る姿なのだ。思わず涙ぐみました」。 災害時でも秩序を大きくは壊さず、海外から注目される日本人(写真AC:編集部)...
View Article自民党総裁選をめぐる新聞論調の甘さ
金融緩和の出口はトンネルの入り口 自民党総裁選の討論会が14日、開かれました。安倍首相の圧勝が決まっているようなものです。従って見どころは、15日が国際金融市場を100年に1度という危機に陥れたリーマン・ショックからちょうど10年にあたり、今後、異次元緩和金融政策をどう考えるかです。安倍首相はタイミングよく「3年の総裁任期で、金融緩和の出口に道筋をつけたい」と、語りました。それが容易なことではない。...
View Article安倍3選めぐる新聞論調の内向き志向
視野を広げた政治論の不足 安倍首相が自民党総裁選で連続3選を果たし、主要紙は総裁選一本に絞った通称「一本社説」を掲げました。ほとんどが国内問題の視点から書いています。スペースをたっぷりとれる「一本社説」なのですから、もう少し視野を広げ、ありきたりの主張から脱皮してほしいですね。 安倍政権をめぐる新聞の論評も硬直気味?(官邸サイトより:編集部)...
View Article新潮45廃刊の機会到来と思ったか社長
出版の質を守れる休刊でよい 杉田水脈衆院議員の性的少数者(LGBT)に対する発言をめぐり、批判、そのまた批判と、議論が沸騰し、それに加わった月刊誌「新潮45」に社の内外から批判が起き、佐藤社長は休刊を決めました。私は数年間、傘下の出版社に出向していましたので、佐藤社長の経営判断の面から考えてみました。...
View Articleノーベル賞受賞に思う科学強靭化の予算
科学者出身の国会議員が必要 京大特別教授の本庶佑氏が「がん免疫療法」の功績を認められ、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。日本人がノーベル賞を受賞すると、基礎科学研究の予算充実が避けばれても、その時だけで、一過性で終わります。積極財政につながる国土強靭化計画は叫ばれても、科学研究予算を増やそうという声は小さいのです。 ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった本庶佑氏(京大ホームページより:編集部)...
View Article消費税10%を確約する首相声明を出せ
3度目の見送り説を打ち消せ 消費税を来年10月に10%に引き上げることは消費税法で決まっています。選挙対策で公約を2回、破って先送りを決めた際、「今度こそ」と、安倍首相が決断したにもかかわらず、今だに延期説がくすぶっています。「それを打ち消すには、10%への引き上げを確約する談話か声明をだすべきだ」との声が上がり始めました。私は社会保障財源の確保、赤字国債の発行抑制のために、首相談話に賛成です。...
View Article新聞に期待する社会的な役割は激変
「10分しか読まない」の意味 秋の新聞週間に合わせて、新聞に対する国民の意識調査(世論調査)を各紙が実施しています。新聞がメディアの主軸であった時代はともかく、情報社会が多様化したにもかかわらず「新聞の役割は何ですか」、「新聞は信頼できますか」などと、読者に尋ねるというのは、奇妙な慣行です。...
View Article軽減税率は弱者救済になるという神話
今や単一税率が世界の主流 安倍首相が来年10月に消費税を10%に引き上げることを表明しました。このことは消費税法に明記されている既定路線で、目新しさはありません。意味があるとすれば、社会保障財源の確保のために、3度は先送りしない、もう逃げないと、首相が退路を断ったことでしょう。...
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